映画が発明されて以来、ずっと映像は、タテヨコで比較するとヨコの方が長い、ヨコ長のものでした。

縦横比(アスペクト比ともいいます)はいろいろありますが、現在のデジタルTV放送は16:9です。
2012年まで放送されていたアナログ放送は4:3でした。映画となると、もっと横長のものもありますが、縦長の映画というのは記憶にありません。

なぜヨコ長だったかというと、これは人間の眼の視界からきています。
人間の眼は左右にふたつあり、そのために視界はヨコに広く、タテには狭いのです。
だから、人間の視界を再現するのにヨコ長の映像のほうが自然なのです。

ところがここ数年タテ長の映像が増えてきています。
それは完全にスマホの影響です。

タテかヨコかご存じのようにスマホは縦にも横にも持つことができますが、ふだんは縦に持っている人がほとんどだろうと思います。
その縦持ちの状態で撮影をすると、スマホでは縦長の動画が撮影されます。

反対に縦持ちの状態でヨコ長の映像を視聴すると、タテ長の画面の中に動画をおさめるために縮小されてしまいます。
TikTokのセミナーで教えていただいたのですが、タテ長の映像は「スマホの画面占有率が高い」のだそうです。
カンタンに言えば、スマホの画面では大きく表示される、ということですね。

これからの動画は、ヨコ長がこれまでどおり主流なのか、タテ長が主流の座を奪うのか?
簡単には結論が出そうな問題ではありません。

当分はメディアに応じて使い分けるしかないでしょう。
TikTokやInstagramのストーリーズなどはタテ長です。
反対にYouTubeなどはヨコ長の映像が多いです。

短時間の映像の場合、特にそれをスマホで見せることを前提にするならば、タテ長は大いにアリだと思います。

ただし、ヨコ長が主流の座を降りることがないだろうというのが、私の読みです。
TVや映画がタテ長画面になることは今後ともないでしょう。
なぜならば、人間の生理には沿っていないからです。

作る側からすれば、これはタテ長で見せるべきかヨコ長で見せるべきか、最初に考えることがひとつ増えますね。

参考記事 「スマホ・動画・縦」という定石の意外な盲点 | 東洋経済オンライン